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高校1年生が「総合学習・ボランティア体験」を行いました

2014年07月08日

≪行事の趣旨≫

南山国際高等学校の生徒としての自覚を持ち、また将来の社会貢献のための職業選択意識を持てるようにする。また、そこから自分の将来の進路を、社会との関連の中でじっくりと考えていけるようにする。

 

①社会福祉講座
 南山学園のモットーである「人間の尊厳のために」ということを、実践的に活動展開する社会福祉について、その考え方と具体的方法を紹介し学習する機会とした。


講座内容
a) 社会福祉の概念(総論)
・社会福祉の意味とその必要性  ・ノーマライゼーションnormalization  ・社会福祉の分類―対象と方法
・人間の尊厳のために―キリスト教人間観


b) 社会福祉方法論(各論)
・日本の社会福祉  ・高齢者福祉  ・障害者福祉―身体障害、知的障害  ・児童福祉  ・各種福祉
・福祉介護の実際―介護機器、各種福祉施設、介護方法論  ・福祉ネットワーク


c) 福祉活動の主体
・行政福祉  ・民間福祉  ・ボランティア方法論(有効なボランティアの方法;有難迷惑にならぬために)

 

 

②車椅子介助方法学習
 多くの人が生涯のうちで、高齢化を含め、経験せざるを得ない身体障害について、そうした障害を有する人々の立場や在り方を理解するために、車椅子での生活を実体験してみるという機会となった。同時に、車椅子使用者に対する介助の方法も学ぶ。この体験学習から、障害をもって生活する事を特別視せず、いっそうのノーマライゼーションを進める社会構成員となるような意識を生徒に喚起し、生活の質(Q.O.L)向上のアイディアを生み出すきっかけとした。

 

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生徒の感想(一部抜粋) 

「日本の社会福祉は遅れているという話がありましたが、私もそう思いました。バリアフリーなどといったものが活用される建物も増えてきており、何となく日本はお年寄りや身体障がい者に優しい国なのではと安易に思いがちですが、個々の偏見から健常者自身が動き助けることが少なかったり、経済的・社会的自立のしにくい環境にあることは未だ変わりません。他人事と考えることなく、社会の1人1人がもっと意識さえすれば社会ががらりと変わっていくのではないだろうか・・・。」

 

「普段私たちが行っている、何気なく何も苦労せず自由にできることが、障がいを抱える人はもちろん、それを助ける人にとってもとても難しいことなんだなと感じた。福祉について、障がい者の方へ目が行きがちだが、やはりその障がい者の苦しみや難しさを半分支えている介護する側の人のことも考慮できれば、社会的に更に良くなるのかなと思った。そして『できるだけノーマルに近い生活をする』という理念を持つノーマライゼーションについても広めたいと思った。」

 

「車椅子介助法を体験し、足の自由がきかないため、乗っていてとても不安だと感じました。前に友達が『車椅子に乗りたいな。楽そうだし。』と言っていたことを思い出し、私は彼女の発言に不快感を覚え、『そういうことは言わない方がいいよ。』と注意したことを覚えています。当時はその理由を説明することができなかったけれど、今ならちゃんと説明できます。そして彼女のような考えを持つ人が少なくなるといいなと思いました。そして、いつか車椅子に乗る人を押す機会があれば、その人が怖い思いをしないですむようにしてあげたいです。」

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